眺めのわるい部屋〜山奥で木を削る日々〜山奥の村で4匹のウサギと暮らす木工家の製作日記

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山桜で看板(表札)作りました 20:14
先日、看板(と言うか、大き目の表札?)の注文があり、
ストックしてあった丁度良い大きさの山桜の板で製作しました。
この山桜、もともとはテーブル用に製材してあったのですが、
乾燥途中でほとんどが割れてしまい、しかたないので生き残った部材を
取り出してストックしておいたもの。
板に挽いた時は幅が70センチを超える大きな材だったのですが・・・。
広葉樹の乾燥は難しいです・・・。

ちょっと余談ですが、山桜などのサクラ類。
独特の色味と肌合いが人気があるのですが、
元々が流通してる量が少なく、貴重な材料です。
そのせいか、雰囲気が良く似ているミズメやマカンバ(カバノキ)などを
サクラと称して売っている事があります。
板になっていると違いが良く判らないのも確かなので、
知らずに売っているならともかく、
関係の無いカンバ類を、堂々とサクラの仲間といって売ってる所には
正直腹が立ちます。

サクラと良く似ているから、
サクラの代わりとして、
そういう理由で使うものであって、
最初からサクラの仲間です、とか
色の綺麗なものをサクラと言います、とか書いてあるのを見ると、
これはちょっと酷いんじゃないかなぁと思ったり・・・。

カンバはカンバで良材なんだからサクラに偽装する必要なんか
無いと思うんだけど・・・。
まぁ、これは最近の事ではなくて昔から(調べると明治時代から!)そうらしいのですが。


閑話休題・・・

すみません、サクラを見る度に気になってるので、つい余計な事を
書いてしまいました。
本題に戻ります。




これが材料になる山桜。
中心部が割れてしまってありません。
この状態で長さ約3尺、幅が約8寸程度、厚みが8分から1寸3分位。
今回は「まっすぐになっていいから赤身の良い所だけで」とのご希望だったので
長さ80センチ、幅21センチで木取りました。





余計な部分を切り落とす為、材をしっかり固定して
丸のこ用のガイドもしっかり固定。
丸ノコで縦挽きってあまりやりたくないのですが、
今回は反りも無く木目も通ってるし、厚みも薄いので丸ノコで。






こんな感じで切り落としました。






これからプレナーで厚さの調整。
8分(約24ミリ)から1寸3分(約39ミリ)位と、両端でかなり厚みの差があるので、ちょいと強引に削ります。






削りかすの山・・・。
燻製が出来る・・・?。






厚みも整い、スッキリ。
長さを調節する為、両端を切り落としたので厚みは結局9分(約27ミリ)ちょいくらい。






欠けたりしたら嫌なので、この時点で軽く面取り。
面取りかんな、こういう直線的な材の場合、非常に役に立ちます。
逆に言うと、自然木では出番はほとんどありません・・・。





カンナで荒削りした後、ペーパーでサンディング。
途中、何度も水拭きしながら傷が残らないように磨きます。






完成品のクローズアップ。
今回は表札なので無塗装仕上げです。
しっとりと脂の乗ったサクラの肌は、
手触りはツルツルで表情はとっても艶やか。





ピンクの肌にほんのりと緑色の筋があるのがお判りいただけるでしょうか?。
サクラ独特の色味です。







あまり手がけない貴重なサクラですが、
やっぱり良い木ですね。
とにかく手触りが最高に気持ちよいです。
しっとりスベスベ、まるで理想のお肌のようです(笑)。




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| その他 | comments(2) | trackbacks(0) | posted by 父Boo -
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Comment








食品だけでなく、木の世界においても偽装があることを知り、
驚きました。材質のいい木ならば、おっしゃるとおり、
その木の名称で販売してくれればいいのになぁと私も思います。

それにしても山桜の色合いって、なんだかほんのりしていて、
実に美しいですね。とても素敵な看板だと思います。
注文なされた方もきっと大満足でしょうね!!
posted by 神戸のかものはし | 2007/11/15 11:45 PM |
>>神戸のかものはしさんへ

偽装・・・ですよね、これも。
まぁかなり昔からの習慣みたいなので、
悪習ってかんじでしょうか・・・。
サクラの家具、一説によるとほとんどが偽物って話も・・・。
組んで塗装してしまえば判らないのも確かですが。
なんともすっきりしない話ですよね。

山桜の肌、ホント綺麗ですよ。
普段はあまり作らない、
直線のカチッとした看板もたまには良いなぁ
と思いました。
posted by 父Boo | 2007/11/20 12:17 PM |
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