前回の「
杉のテーブル(座卓)前編」の続きとなります
最終仕上げも終わり、いよいよ塗装に入ります。
下塗り完了。
違いがお判りになるでしょうか?。
杉本来の色が蘇り、木目もくっきりと浮かび上がってきます。
木裏も同じように塗装します。
埋め込んだ板もくっきりと浮かび上がってきました。
こちらはタブ。
こちらはケヤキ。
見えない所ですが、これはこれで面白いような気もします。
塗装に使うオイルですが・・・
私はオスモの塗料を使ってます。
最近、オイルと言えばオスモ、ってな感じで有名になっているので
余計な解説をする必要も無いですね(笑)。
でもちょっとだけ・・・。
もう8年ほど使用していますが、
「毎年のように値段が上がっていく」事以外は、ほとんど不満はありません。
主にエキストラクリアーとノーマルクリアーを使用しています。
着色仕上げはお客さんの強い希望があるとき以外、基本的にしません。
きちんと下地の処理をしてあれば、失敗する事も無いので
DIYをされるお客さんにもおススメしています。
ただ、施工方法だけは試行錯誤の末、説明書のとおりには使ってません。
仕上がりの好みもあるので、私の方法がベストだとは思いませんが、
自然な雰囲気で仕上げるには、下塗りはたっぷりと、仕上げは薄く何回も、です。
下塗り、仕上げ塗りで計5〜8回くらい重ね塗りしてます。
その他にもコツみたいなものが有りますが、企業秘密ということで(笑)。
下地の処理が終わって、最初の下塗りをする瞬間が、私は大好きです。
木が持つ本来の色味が蘇り、木目が浮かび上がる・・・
それまでの苦労が一瞬で吹き飛ぶ気がします。
ただ、オスモに限らず、オイル仕上げは下地の状態がそのまま出ます。
いい加減に仕上げてあると、いい加減な雰囲気にしか仕上がりませんし、
傷が残っていると、くっきりと浮かび上がってきます。
そのため、塗装に入る前には念入りにチェックして確認するのですが、
塗装後にもう一度チェックすると、思わぬ所に磨き傷が見つかったり・・・。
完璧を実現するには、よりいっそうの努力と修行が必要なようです・・・。
それでは完成品の写真をご覧ください。
脚は萱の木ですが、このテーブル専用ではなく、展示用の仮の脚です。
クローズアップ
前回100年と書きましたが、木目を数えてみると200年は経っていそうです。
と言う事は江戸時代に生まれた木だったのですね。
明治大正昭和平成・・・と長い時間を経て私の所にやってきたこの杉の板。
私より遥かに年上であるこの杉に対して、私なりに敬意を持って仕上げてきたつもりです。
これから先の第二の人生(木生?)、このままの姿でなくても、様々な人の手を経ながら、色々な物に姿を変えながらでも、何十年、いや何百年と生きていって欲しいですね
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